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インドIT産業情報 – ITニュース
NASSCOMとグローバルリーダーシップ術
ガネッシュ・ナタラジャン
インドソフトウェア輸出産業は、この10年、目を見張るばかりの成長を続けてきた。
低賃金労働による低価格製品に始まり、工程管理の品質の高さ、そして世界レベルの技術革新へと大きな発展を遂げた。さらにビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)産業も十分に成長した。インドでのアウトソース業務は、複雑な事務処理から、さらに高度なスキルを要求される知識処理へと移行している。また、新たな分野としてエンジニアリングサービス、組込システム、メディア関係、ゲーム関係などが注目され、多くの企業が進出の機会を窺うなど注目を集めている。インド政府や業界アナリストそして一部の産業関係者からは、IT産業は既に成長の完成をしており、これからは世界市場における地位を維持しながら、更なるグローバル成長の完成を目指すであろうとの意見がある。
インドブランドの確立、2000年問題、インターネットドットコムブームとその終焉。そして、現在のプロダクト・イノベーションとプロセス・イノベーションを経験し、過去20年間にわたりIT業界の舵取りに成功したNASSCOMは、今までの豊富な経験を生かし更なる安定統合を図ることで、存在意義の重要性が再認識されることは間違いない。しかし、現在のグローバル時代において我々は過去の成功に酔いしれている暇はない。なぜならば、世界のアウトソーシング産業は、インドが今までに獲得した市場の10倍以上もあり、そこにはインド企業が入り込める余地がまだたくさんあるからである。インドはその市場を獲得していくことで今後10年間、2000億ドル規模に成長できる。多くの企業が新しい製品や知的財産を生み出しグローバル環境に適応したビジネスを展開できれば、成長規模は数倍にすることができる。だが忘れてはならないことがある。新興国IT・BPO市場のビジネスマーケット獲得には、数多くの競争相手が存在するということである。ただし、インド政府、金融機関、学術機関による適確なサポートが得られインド国民の豊かな創造性がいかんなく発揮できれば勝利することは間違いない。
インドIT業界の新しい方針は3つのC。創造性(Creativity)、コミュニティ(Community)、協調(Collaboration)である。創造性は革新の源であり若者すべての体の中を流れる素晴らしい創造力を引き出す力である。多くの企業や新たに企業する者がこれからのグローバル環境の中で新しい製品や手法を作り出すためには、現在のビジネス市場に対するアプローチの方法を大幅に変更する必要がある。それには、社会的ネットワークの枠を超えた、活力あるコミュニティによるビジネスネットワークの構築が不可欠となる。言語や文化そして各企業の枠を超えた人々を集結させることで、新しいアイディアの共有、過去の失敗からの学習、そして経験をもとにした最善のプラクティスを取り入れた文化が誕生し、それは将来的に各企業やインドにとって大きな利益となりえる。そしてこれらを実現するためにはビジネスネットワークによる人々の協力が重要となる。
NASSCOMを成功へと導いたメンバー間の協力意識を企業レベルまで広げることで、『ワン・インド・ワン・インダストリー(One India one Industry)』の精神を世界に発信し、新たな市場の開拓と発見を達成できるものと考える。
最後に、今年は私たちメンバーにとって、とても刺激的な年になるであろう。
(本記事は当初、Hindustan Timesの2008年4月9日に掲載されたものであり、著者であるGanesh Natarajan氏の許可を得て、e-chishiki.comにて英語と日本語で再び掲載されている。)



